先日ISOT(国際文具・紙製品展)にて2019年の日本文具大賞グランプリ製品が発表され、プラチナ万年筆のプロシオンが機能部門のグランプリに輝きました。

日本文具大賞グランプリ プロシオン
グランプリを受賞されたプラチナ万年筆さん、おめでとうございます。万年筆ファンの私としても嬉しい限りでございます。

プラチナ万年筆は、2019年に創業100周年を迎えた日本の万年筆ブランド。
累計販売本数1000万本を突破した万年筆「プレピー」(300円〜)、14金のペン先がついた本格派万年筆「#3776センチュリーシリーズ」(13,000円〜)など低価格で品質の高い万年筆を主力ラインナップに揃えつつ、富士旬景シリーズなどハッとするような美しい限定万年筆を発売されたりと最近攻めてくるな〜と感じさせるブランドです。
2018年に発売の薫風もすごかったですけど、2019年の六花の発表ではど肝を抜かれました。

さて、グランプリを受賞したプロシオン
プロシオンの素晴らしさは万年筆が持つ基本機能の高さに尽きるのですが、書き味、インク注入、インクの乾きなどユーザーが万年筆に対して求めるもの・課題となっているものを一つ一つを見直し、かつ5,000円という低価格で発売された事がグランプリを受賞した大きな要因なのかなと感じています。

5000円クラスの万年筆って正直弱い印象ありましたからね。この層が厚くなるのは良いことです。

それでは具体的に見ていきましょう。

プロシオン

プロシオン

プロシオン(PROCYON)は、全天に21 個ある一等星のひとつ、こいぬ座の恒星「プロキオン」に由来しています。すっきりとしたデザインはビジネスでもカジュアルでも使いまわせますね。

私がプロシオンを購入したきっかけは、何と言っても5年の歳月をかけて開発されたというペン先がどんなものなのか気になったから。FとMの2つの字幅が発売されましたので、それぞれ購入しました。

カラーはディープシーと、ポーセリンホワイトをチョイスしました。

個人的にはディープシーのラメ感がお気に入りです。

ディープシー

実際に筆記してみると、ほどよくしなる弾力性のあるペン先、そして引っ掛かりがなく紙面をペン先が滑っていくような筆記感に驚きました。金ペンのような書き心地を実現と言われていますが、金ペンにも色々あるのでここはプロシオンの書き心地と言っておきましょう。

私自身プロシオンを使うまで少なからず鉄ペンか・金ペンかで万年筆を選んでいた傾向にありましたが、プロシオンを使用したことがきっかけで鉄か金かで判断すべきではないと気付かされました。

目隠しした状態で複数の金ペンとプロシオンを書き比べし、どれが好みかのアンケートを取ったら一定数はプロシオンやに票を入れると自信を持って言えるほど書き味はずば抜けています。

5年間という開発時間は伊達じゃありませんでした。控えめに言って最高です。

他の特徴も見ていきましょう。

プロシオンの特徴

1. スリップシール機構

プラチナ万年筆の十八番芸といえばスリップシール機構ですね。万年筆の課題であったインクを入れて一定期間放置してしまうとインクが乾いてしまうという問題をクリアしたもので、長い期間放置しても普通に書き出すことが可能です。
私も複数の万年筆を併用しますので、ものによっては数ヶ月使ってなかったなんて事もあるのですが、久しぶりに使用する際の書き始めでスッとインクが出ると「ナイススリップシール!」と叫びたくなります。

2. インクを吸入しやすいペン芯

プロシオンのペン先とペン芯

万年筆によってはインク吸入する時にグリップまでインクに浸さなければならないものも多く、インク瓶に入っている残量が少ないとインクを入れられないという課題があります。プロシオンはペン先の肩口あたりまで浸すだけで十分にインクを吸入できますので残量の少ないインク瓶からも吸入しやすいです。

具体的には以下の感じ。

ほぼ空に近い状態のインク瓶でも、

ペン芯の吸入部分がペンの先っぽに近いところにあるので、そこがインクに当たれば

どや。

このインク残量でもきちんとインクを吸えるのは凄いと思いませんか?キュッと心を掴まれるポイントです。

3. キャップを外す際の回転数

知人から聞いてなるほどな〜と思ったのですが、こちらも地味に良いと思う点です。
キャップ式の万年筆はキャップを外す・締めるという作業が発生しますが、さっと使いたいときにはこのキャップの開け閉めに時間をかけたくありません。
プロシオンが工夫されているのがキャップを開閉させるときの回転数の少なさで、キャップの開閉にはおおよそ1回転で開閉が可能です。
同プラチナ万年筆の#3776センチュリーだと約1.7〜2回転、他では2回転必要な万年筆もありました。小さな差に見えますがすぐに筆記体勢に入れるのはメリットですね。

まとめ

上記の特徴以外にも、アピールポイントが盛りだくさんのプロシオンですが、やっぱり一番の推しポイントはプロシオンならではの書き心地です。これから万年筆を購入する方には自信を持ってお勧めできますし、既に万年筆を使っているユーザーであればラフに使える主力選手として活躍するのではと。

現在字幅が細字(F)と中字(M)の2種類ですから、今後、極細字(EF)や太字(B)なども発売されたらもっと楽しくなるのではと感じています。

今後の展開も楽しみですね^^

最後になりますが、プロシオンがグランプリを受賞したことはプラチナ万年筆だけでなく、万年筆界隈にとっても嬉しいニュース。メディアなどにて万年筆の露出が増えるわけですから、これまで万年筆ユーザーでなかった層がこちらにやってくることが期待できます。

そんな層を向かい入れようと企てる、各メーカーや販売店の皆様方のニヤついた顔が想像できますね。見込み層を一人も取りこぼさぬよう頑張ってください(๑•̀ㅂ•́)و✧


ライタープロフィール

  • よしぞー
  • よしぞー Stationery Life-万年筆ブログ 管理人

    一人でも多くを万年筆とインクの沼へ沈めたい。最初はつま先をちょこっと漬けるところから最後はドボンと。「ああ、またお迎えしてしまった・・・」と痛々しい表情を作りつつ内心はほっこり微笑んでいる姿を見るのが好きです。悩まれている方の背中を優しく押してあげられるような人になれたら良いなと思ってます。 そんな夢をもってブログしてますが現在沼に堕ちているのは私自身。ペン習字昇級祝い!マラソン完走祝い!様々なお祝いを口実に万年筆をお迎えし戯れています。(平成最後の忘年筆と新年筆が11本になったのはここだけの話)