私が理事長を務める日本茶色普及協会。
昨年、協会のメンバーから、憧れの茶縞を譲っていただきました。

私はこれまで多くの万年筆を使ってきましたが、不思議とペリカンの万年筆を使ったことがありませんでした。
次に買う万年筆はペリカンのビンテージにしたいなぁ、と思っていた矢先でしたので、大変幸運なことです。

さて、この万年筆。
ペリカン400系の古いものであることはわかりますが、素性を調べてみることにしました。

外見上の特徴を挙げてみると。。。

キャップに刻印されたペリカンは初期のデザインです。

尻軸の先は400nnように丸いものではなく、M400のように四角いデザインです。

キャップリングが一重で、刻印が入っています。

ニブは余計な装飾がなく、金が単色でメッキされています。

これらの特徴をもとに素性を調べてみたところ、1950~1955年に販売されていた「ペリカン400」であるということが判明しました。

1950年から1982年 -「縞模様」のペリカン万年筆

中古市場に流れる400系のほとんどは、M400か400nn。
400nnは1955年発売ですので、それよりも古い万年筆です。

つまり、この万年筆は62~67歳ということになります。
これまでどのような経路をたどって、私の手に届いたかはわかりません。
60年以上にわたり使われ続けてきた万年筆、歴史を感じます。

ペン軸には、以前のオーナーの名前が刻印されています。

「Lieselotte Alexander」
どこの国の方なのかわかりませんが、外国の方がオーナーだったようです。
中古万年筆を購入するとき、名前の刻印入りが敬遠されることがあるようですが、私は気にしません。
なぜなら名前の刻印やキズは、いかに大事に使われてきたかという証であり、年輪のように感じるからです。

状態を調べてみます。
キャップや軸に小さな傷は見られるものの、ヒビにはいたっておらず問題はありません。

吸入機構も、全く問題なし。
インクを入れて持ち歩いても、インク漏れを起こすことはありません。
インク詰まりもなく、大事に手入れされた万年筆のようです。
ペン先は「B」、古い万年筆の太字ニブは平研ぎのものが多いと聞いたことがありますが、このニブもBの平研ぎです。
平研ぎとは、カリグラフィーペンと同じようにペン先が平たくなっている研ぎ方です。

書いたときに縦と横の太さが変わるので、特徴的な書き味になります。

インクを入れてみます。
飲ませるインクは、もちろん日本茶色普及協会公認の「ペリカン4001ブラウン」です。

書いてみると。。。
うん、ちょっと書きにくい。

うーん、古い万年筆なので、ペンポイントが摩耗しているようにも見えます。
書きにくい理由が、ニブの状態によるものなのか、私の書き方によるものなのか、自分では判断できません。

そこで、ペンクリニックに持ち込んでみます。

先生によると。。。
「左右のバランスがずれている」
「平研ぎの場合ペンポイントはあまり大きくないため、このペン先は古い割に健康」
「太字ニブは細字に比べて紙に当たる角度を選ぶため、適切な角度で筆記しなければならない」
とのこと。

つまり書きにくい理由は、ニブの状態、書き方、それぞれに原因があったということになります。

先生に左右のバランスとインクフローを調整していただきます。
そして指示通りの書き方に是正してみると。。。

書きやすいペンに、変貌をとげました!

宍倉先生、ありがとうございました!

。。。
人の出会いと同じく、万年筆との出会いにも「縁」があると思います。
そして、万年筆は道具です。
きちんと手入れをして正しい使い方をすれば、60年以上前のものでもこうして使えるのです。

私よりもはるかに年上の万年筆。

私のお気に入りの一本として、これからも大事にしていきたいと思います。

( ̄▽ ̄)T

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