実家で確保した、モンブランの古い吸入式万年筆。
ペン先と吸入機構は健在だったのだが、軸に細いヒビが2本入っていることと、
内部に固着した古いインクを取り除くことが残った問題です。

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まずは内部のインク除去、定石どおりぬるま湯につけてみます。
1日後、水を吸入して吐き出してみると、水が濁ったまま。
3日後、1週間後、やはり状態は変わりません。
3週間たっても変わらなかったので、アプローチを変えてみることにします。

幸いなことにペン先側のインクの凝固は解消したようで、
水をとおしても濁ることはなくなりました。
軸側は、厚さ1mmくらいインクが凝固したままです。

試しに細いマイナスドライバーを使って、インクをカリカリ削ってみます。
するとポロッとインクが脱落しました。
マイナスドライバーは金属なので、少しずつ、そっとインクを削っていきます。
半日かけて、固着したインクの除去ができました。

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次に軸の細いヒビを直してみます。
ネットで調べると、女性がネイルで使う「トップコート」で修理をしている方がいらっしゃったので、これにならいます。
ヒビに沿って、ハケでトップコートを塗っていきます。

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乾いたら、「プラ磨き」で研磨します。
研磨したら「つやふきん」というふきんで、ツヤだしをします。

 

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母から万年筆を預かってから、実に4週間を経て、ようやく万年筆の修理が終わりました。

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インクを吸い込んでみます。

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おおお、書けた。

母が手に入れてからおよそ50年、使わなくなってから20年の万年筆。
1ヶ月の修理で、ようやく使えるようになりました。

親子2代にわたり使える、万年筆とはそういう種類の道具です。
母の手になじんだ万年筆、書きグセが遺伝したのか、私にとっても書きやすい。

私が大事にしているペンも、いつか息子に引き継ぎたいと思います。
( ̄▽ ̄)T