今回は、プラチナ万年筆さんにお伺いしての取材レポートです。
同社は、岡山県で輸入万年筆の販売をしていた中田俊一氏が、
1919年(大正8年)に東京・上野で、万年筆からスタートした筆記具メーカーです。
では、創業以来、老若男女を問わず、幅広い年齢層のファンを魅了し続けて止まない、
プラチナ万年筆さんの秘密に、これから迫りたいと思います。

創業者中田俊一氏の胸像
創業者中田俊一氏の胸像

今回、お話を伺うのは、企画部のアシスタントディレクター・柳迫隆司さんです。

柳迫隆司さん
柳迫隆司さん

まずは、柳迫さんにプラチナ万年筆さんの看板ブランドである、
新世代万年筆「#3776 センチュリー」をご紹介いただきました。

実は、このシリーズには「#3776」という、
ベースになっている万年筆があります。

これは、同社が、1978 年に作家の故・梅田晴夫氏
(※30年間月平均180 枚の原稿を万年筆で執筆し続け、
1,000 本にも及ぶ万年筆のコレクター)を中心とする研究グループと
共同で「理想の万年筆」を目指し開発したもの。

日本を代表すべく、富士山の標高を製品名に冠した、
美しい日本文字を書くための万年筆は、完成後は、
同社を代表するロングセラーブランドになりました。

そして、2011年に33年の時を経て、
フルモデルチェンジしたのが「#3776 センチュリー」というワケです。
この間のご尽力には、並々ならぬものがあったに違いありません。

下の画像が「#3776 センチュリー」シリーズで、
①~④の4本が限定モデルの富士五湖シリーズ(発売済分)です。

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「#3776 センチュリー」シリーズは、
キャップに「スリップシール機構」を搭載することにより、
ペン先の「完全気密」が保たれ、

・万年筆の最大の弱点であった長期放置によるイ ンク詰まりの解消
・水分蒸発を限りなく抑えられるので、2年放置してもさらっと書き出せる
・キャップ開閉時のインクの吹き出しも防止できる

など、これまで課題とされていた部分を一挙に解決し、
インク鮮度を保ち続ける万年筆として、
「新世代万年筆」の名をほしいままにすることができたのです。

▲キャップに搭載された「スリップシール機構」
▲キャップに搭載された「スリップシール機構」

では、いよいよ「#3776 センチュリー」の限定モデル
「富士五湖シリーズ」についてお話を伺います。
これは、富士五湖のイメージを万年筆に投影したもので、
年1回の発売後に直ぐ完売になってしまうという大人気シリーズです。

2011年 「#3776 本栖」
富士五湖で最も透明度が高い本栖湖にちなんだ透明軸モデル

2012年 「#3776 精進」
朝日に照らされた精進湖の湖面の空気感とブルーに輝く水面の光の反射をイメージ

2013 年 「#3776 西」
富士五湖の中央、樹海と山に囲まれた奥深い趣をたたえる西湖の深い透明感 をイメージ

2015年 「#3776 山中」
富士五湖の中でも最も標高の高い1,000mに位置する山中湖。
爽やかな風が湖面を波立たせ、朝日で輝き、キラキラと清浄な光に満たされるイメージ
※7月1日発売(世界限定3,776 本)

現時点では、これら4つの湖をイメージしたものが既に発売済となっています。

柳迫さんは、使う人に納得してもらえるモノづくりがモットー。
このシリーズでは、各湖のイメージを万年筆にどう表現するかということも……。
形になるまでは、生みの苦しみを味わいながらも、
良いモノが完成したときに得られる達成感は、何モノにも変えられない。
そう仰る柳迫さんは、山中湖の湖面に負けないくらいキラキラ輝いていました。

最後に、柳迫さんに普段お使いの「仕事ペン」をご披露いただきました。

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向かって左側:
「#3776 本栖」 → 前述の本栖湖にちなんだ透明軸モデル
中央:
「ダブル4アクション」 → シャープペン+黒、赤、青の3色のボールペン
向かって右側:
「タッチペン センシー2」

「#3776 本栖」に関しては、理由を伺うまでもないですね。
「ダブル4アクション」も多機能=便利ということで、皆さんも納得と思いますので、
「タッチペン センシー2」についてお薦め理由を伺ったところ、
「先端が新開発の導電繊維マイクロブラシとなっていて、
ディスプレイとの摩擦抵抗が少ないため、シリコンより「滑り」が良く、
軽やかな手書き入力感や描画感が得られる」とのこと。
黒の水性マーキングペンが付いているのも◎です。

▲「タッチペン センシー2」(黒・白)
▲「タッチペン センシー2」(黒・白)
▲導電繊維マイクロブラシの穂先
▲導電繊維マイクロブラシの穂先


【オマケ】
今回の取材では、万年筆の試し書きを随所でさせていただいたのですが、
私の万年筆の持ち方はNGだそうで、
柳迫さんから万年筆の正しい持ち方を教えていただきました。
下にある画像のように、人差し指は、「かる~く」でOKだそうです。

▲万年筆の正しい持ち方
▲万年筆の正しい持ち方

次回も、プラチナ万年筆さんからの取材レポートとなります。
では、2週間後に!