昨年の末、清水の舞台から飛び降りました。
普段大きな買い物はしないのですが、大きな仕事を終えたので万年筆を購入したのです。
それはモンブランの「サンド」でした。

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以前このコラムでご紹介しましたが、私は父から譲り受けたモンブランのボールペンを持っています。
祖父から父へ、父から私へ渡ったもので思い入れがあり、私にとってモンブランというブランドは
特別なものです。

購入したモンブランの万年筆は以前から目をつけていたのではなく、偶然知ったものでした。
クリーム色のボディに曲線を描くゴールドクリップが流れる一品で、
ショーケースに入ったサンドを眺めてその美しさと・・・・・・値段に驚きました。
自分のお給料から考えて、これは私にふさわしくない。高額すぎたのです。
しかし眺めるだけであればお金はかかりません。
じっと見つめていると店員さんに試しますかと声をかけられ、 自然と首を縦に振ってしまったが最後、
手に取るとグリップ部分から細くすっと手になじむボディ、 キャップトップにはモンブランの象徴
ホワイトスターの形にカッティングされたダイヤモンドが輝いています。
胸の高鳴りを感じました。

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私は文房具店に立ち寄った時、何か目的があるわけではないのに心に訴える文房具と出会ってしまうと、
波打つ心臓の音が聞こえます。
例えばそれが200円ほどのマスキングテープでも、 1万円のノートでも同じように聞こえるのですが
これは大抵の場合、出会いなのだと衝動的に購入します。
しかし、この万年筆は約20万円です。そうやすやすと購入はできません。
一日時間を置いたあと、収まらない胸の高鳴りを自覚し再びお店を尋ねました。

そして今、サンドは私の自宅にあります。

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大きな仕事を終えた時、何かを乗り越えた時、それが形に残らないものだったとしたら、
自分で形にすることで次の行動の糧にしていけるのです。
そんな言い訳をしながらたまには大きな買い物も悪くないと思いませんか。

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