私がこのサファリ万年筆を友人からもらったのは今から5年ほど前のことでした。
文房具が好きでしたが、万年筆は高価で一度その魅力に憑りつかれてしまったら
後戻りできないのではないかとなかなか一歩踏み込めない分野でした。
友人にサファリであればさほど値が張らずに気軽に使えて最初に使うにはいいじゃないかとすすめられ、
それでもその誘惑に耐えていたのでした。
その様子に痺れを切らしたのか友人は、ある日私にサファリをプレゼントしてきました。
高価なものではない、だから気にせず好きなように使えばいいと
ボトルインクとともに渡され、しぶしぶ受け取り使いはじめました。

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サファリは万年筆としては比較的安価でありながら滑らかな書き心地に定評があり、
初心者用万年筆として有名です。
しかし一方で毎年限定カラーが発売され、初心者だけでなく多くのファンが限定カラーを待ち望みこぞって購入するというシンプルなデザインの中に多くの魅力を秘めた一本です。
軽量で頑丈な樹脂製ボディと厚手生地にも耐えられるワイヤー製クリップはデニムパンツにさせるほど頑丈で気軽に持ち運ぶことができ、グリップ部分は自然と指先が万年筆に沿う窪みができているため親指と人差し指がボディにフィットします。

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ラミーはドイツの有名筆記具ブランド。万年筆に詳しくなくとも一度は耳にしたことがあるでしょう。
昨今、万年筆の本が多く発売され、その中でサファリが掲載されないということはないと言い切っていいのではないでしょうか。
万年筆を語るうえで外すことのできない地位にいながら手の届きやすい値段と、
ともすると保守的なイメージになりがちな万年筆に新鮮でスタイリッシュなデザインが合わさり、
万年筆を使う誰もが一度は使おうと手に取る一本になっているのです。

ある日私は社内移動時に使うトートバッグにサファリをさして歩いていました。
すると言葉を交わしたことのない他部署の先輩社員に声をかけられました。
「万年筆つかってるの?珍しいね」
入社して間もない頃で文房具をきっかけに話しかけられたのはこれが初めてでした。
世代、性別をこえて使われているサファリを持っていたからこそ生まれた会話でした。
古くさくなく、尖りすぎないこのデザインが長く愛され多くのファンがいることを感じました。

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サファリは何歳になっても使いやすいデザインですから万年筆初心者にはもちろん、
もっとラフに万年筆を使いたいという方にもおすすめの一本です。
私のように思わぬ場所で会話をうんでくれるかもしれません。
しかし、私のようにサファリをきっかけに万年筆の魅力を知ってしまったが最後、
年々万年筆が増えていくことをとめられなくなっていく危険も十分にありますのでご注意くださいませ。